「付き合うとかの形じゃ駄目なんですか?」

「駄目だよ。」

「どうしてですか?」

「最終的には結婚するのに付き合う期間なんて必要ないからね。」




クスッと笑って言う社長。


笑っている場合じゃないと思います。




「私に拒否権はないんですね・・・。」

「そうだね♪」




笑顔が怖いよ・・・。


そう思いながら私は頭を下げた。




「不束者ですが・・・よろしくお願いします。」




不本意な結果になってしまったけど承諾しないと会社を辞めさせられてしまうかもしれない。


そうなってしまっては私の希望は無くなってしまう。



だから、私は渋々了承した。




「ありがとう、柚亜。」




いきなりの呼び捨てに私の顔は真っ赤になる。