「えっと・・・これは何のご冗談ですか?」

「冗談じゃないよ。」

「ってことは、仕事か何かですか?」

「仕事でもないよ。」




話がいまいち掴めていない。


だって、社長とは今日出会って話すのも初めてだったのにいきなりプロポーズ・・・。



私の頭ではついていけない。


一夜限りの関係のはずだったのに・・・・・・。




「ということで、よろしくね奥さん♪」




確信犯のように笑う社長に私はクラッと頭痛がした。




「私と社長は今日初めて話しましたよね?」

「まぁ、正確に言えば昨日だけどね。」

「それはいいです。
でも、そんないきなり会った相手に結婚を申し込みますか!?」

「愛に時間は関係ないよ。」

「関係あります!!
それに、私と結婚したって何の利益もありません!!」

「柴崎さんは社長婦人になれるんだよ?」




それが嫌なの?と首を傾げる社長に私は怒った。