「柚亜、会ってきなよ!!」
「え、でも・・・。」
「大丈夫だって!
社長も悪い人じゃないから!!」
本当なんだろうか・・・?
自分が属している会社の社長を疑ってしまう自分。
すると、篠田さんは沙希に目を向けた。
「でしたら、鮎沢さんも一緒にどうでしょうか?」
その言葉を聞いたら沙希は私の手を素早く取った。
「行きます!!
勿論、篠田さんも一緒ですよね!?」
「はい、私も同席します。」
「ということだから、柚亜!行くよ!!」
目がメラメラと燃えている沙希に苦笑しながら私は半ば引っ張られる形で沙希について行った。
面倒なことにならないといいな・・・。
そう思っていたけど、その面倒なことはすぐやってくることを私はまだ知らない。


