-次の日-


いつものように社長室で仕事をしていると、珍しく溜め息が聞こえた。




「篠田、どうしたの?」




この部屋には俺と篠田しかいないから俺以外が溜め息をつけばそれは篠田だ。


その篠田は今にも死にそうな顔をしてこっちを見た。




「篠田のそんな顔、初めて見たよ。」




「黙ってください。
こっちはそれ所じゃないんです・・・。」




余程、切羽詰っているのかいつものようなキレのあるコメントじゃない。


うん、これは相当来てるね・・・。



親友の有様にクスクスと笑いながら見ているともう一度溜め息が聞こえた。




「社長は、どうやって柚亜様に接しているんですか?」

「え?」

「正直、私は仕事以外で女性と長時間接したことがありません。
だからなのか、どんな言葉をかければいいかも分からず昨日、あのような事態に・・・・・・。」




篠田はそう言ってまた溜め息をついた。


このままいくとキノコが生えそうな勢いだね。


そう思いながら、俺は篠田の顔を見た。