これ以上飲むとやばいんじゃないかな?


止めた方が良さそうだと思った俺は鮎沢さんを止めようとすると、側にいた篠田が俺よりも早く行動した。




「鮎沢さん、その辺にしといた方がいいと思います。」

「何よ~!篠田さんなんて・・・どうせ、私よりも社長の方がいいんでしょ~?」




鮎沢さんは怒っているのか頬を膨らませている。


というか、俺の方がいいってどういうこと?


よく分からなくてしばらくその光景を見ているとまたお酒を飲もうとした鮎沢さんから篠田がグラスを取り上げる。




「返して!!」

「返しません。」

「私なんてどうなってもいいでしょ!?」

「どうなってもいいと思っていないからここに来ているんです。」




そう言う篠田は早々と鮎沢さんを抱き上げて俺の前で頭を下げた。




「では、社長。先に失礼します。
柚亜様もご迷惑おかけしてすみません。」

「えっと・・・気を付けてね。」

「すみません、篠田さん。」

「いえ、では失礼します。」

「ちょっ!下ろしなさいよ!!」




文句を言う鮎沢さんをそのままに篠田は抱き上げて帰って行った。