「その顔は絶対に何かあったでしょ~?」

「な、何もないから!」

「いや、あったね。
柚亜が全力で否定する時は大抵、何かあるから。」

「うぅ・・・///」

「さあ、吐きなさい!!」




沙希に言われて、私は渋々旅行であったことを話した。


話すうちに沙希はニヤニヤと笑っていた。




「あははっ、羊の皮を被った狼ねぇ~!」

「笑い事じゃないよ!
た、大変だったんだから・・・///」

「その割りには大変って顔してないけど?」

「そ、それは・・・///」

「まぁ、柚亜は攻められると弱いからね~。
いい経験になったんじゃない?」




確かにいい経験になった。


蓮が可愛い顔をして近寄ってくる時はその裏には大抵、何かが潜んでいるって・・・。




「で、社長のテクはどうだった?」

「テク!?」

「前と違って記憶もバッチリ残ってるんだったら覚えてるよね?」




沙希の目に余計なことを言わなければ良かったと後悔した。


テクニックとかそんなことよく知らない。



というか、比べる人が他にいるわけでもないから凄いのか凄くないのかよく分からない。