彼が主で私が執事!?





「で、なんだ?これは?」




再び聞いてくる。


そして私は再び意味ありげにニコニコとして・・・。




「これはですね・・・にんじんのケーキです。
グレイ様ってにんじんが苦手なんですね♪」




笑顔でグレイ様に告げる。


するとグレイ様はいっきに青ざめた顔をした。



予想通り・・・ですね。


ちょっと心の中でにやりと笑ってしまった。



とても姫とは思えない行動をしましたが・・・グレイ様に少しでも嫌いなものを食べてほしくて私はシェフに頼んで厨房を少し貸してほしいとお願いしました。


苦手なにんじんでもグレイ様の好きな甘いものと組み合わせたら食べてくれるかもしれないと思って・・・。



それに、姫らしくないなんて今さらですし・・・。


こんなところにもぐりこんでるし・・・。

・・・・・・成り行きとはいえ涙が出てきそうです。



そんな事を思っていたら・・・グレイ様は不機嫌な声で言ってくる。