確かにもし私が綺麗な姫だったとしても相性という大きな問題がある。


でも、そんなこと王族には関係ない。



私達はお互いの利益のために繋がっている関係でもあるのだから・・・。


私とグレイ様が婚約すれば私が住んでいるラティス国で作られるガラス細工を観光地で有名なグレイ様の住むシェルード国で売れることができる。


そのお金でまた国が発展する。



そんな関係・・・。


どうしてお父様がこんな約束をしたのかは知らないけれど、きっとこのような目的も含まれていたはずです。




「おもしろいな。住民のレイでもそう思うのなら・・・他国から見た俺はどんな風に思うだろうな。」




そう言って少しだけ顔を緩めた。


さっきまで少し怒っていたのかと思ったのに・・・。



表情一つで雰囲気というものは変わるんですね・・・。


思わず感心してしまう。


初めて会ったグレイ様はあまり話さないから表情が読みにくかったけれど・・・。




意外と普通の人なんだなとその日の私がグレイ様について思ったことでした。