「あの・・・今度、グレイ様はラティス国の姫と婚約なさるそうですね。」

「みたいだな・・・。さぞかし美しい姫なんだろうな。」

「えっ!?」




もしかしてグレイ様って顔で女性を選ぶ人!?

どうしましょう、誰だって顔は大事だけれど・・・。


期待しているところ悪いんですが、私は男装してもばれない姫なんです!



開き直っているが決して自慢できることではない。




「確か・・・レイはその姫がいる国出身だったな。
姫はどんな容姿だ?」

「えっ!えっと・・・そうですね、少なくともグレイ様がお気に召すような姫ではないかと・・・・・・。」




沈んだ声で言う。


するとグレイ様は私に再び聞いてくる。




「自国の姫をそこまで言うか?普通・・・?」

「そっ!そういうわけでは・・・!
ただ、グレイ様に合うかどうかは、ちょっと・・・。」




あわてて言い訳をする。