「じゃあ、結婚しようか」

「ごほん、ごほん、けほけほっ」


激しく咽る彼。私は背中をそっと撫でた。


「違うの?」


「何を勘違いしてるの? あいつにはちゃんと彼氏がいるって」


「そうなの。あ、でも陽平さん、”あいつ”って言い方、何だか馴れ馴れしい……」