「ごほん、ごほん、けほけほっ」 激しく咽る彼。私は背中をそっと撫でた。 「違うの?」 「何を勘違いしてるの? あいつにはちゃんと彼氏がいるって」 「そうなの。あ、でも陽平さん、”あいつ”って言い方、何だか馴れ馴れしい……」