「じゃあ、結婚しようか」

バイトあがりにはいつも待ち合わせして、一緒に陽平さんの家へ帰る毎日だった。


それも、もう叶わない。


こころのどこかでは、陽平さんは今日もきっと私を待っててくれると思ってた。


だけど、そこには風が渦巻いているだけで、彼の姿はなかった。


陽平さんの方も、諦めたか……。