「どうしたの? 黙ったままで」


「……。ちょっと」


「そうか。そんな日もあるよな」


そう言って赤信号で止まった隙を見計らって、陽平さんは私のあたまをぽんぽんと叩く。


そうやって陽平さんに触れられるだけで、気持ちがあったかくなるはずなのに……。