私はお揃いのマグカップのひとつを彼に手渡す。 がしがしっとあたまを掻きながら、彼はキッチンでひとくち、コーヒーを啜る。 「ん。うまい」 「インスタントよ」 私は昨日のあれこれが何もなかったかのように、笑ってみせる。