私の視線に気づいてか、陽平さんが海を真っ直ぐ見つめながら口を開く。 「海、好き?」 「はい。好きです。見てるだけでも、飽きない」 「そうなんだよな。こうやってぼーっとしてるだけで心が落ち着く」 「はい」