心の天秤

「いや、うそうそ!俺の名前は西島麗矢だ。忘れんなよっ」

先輩は れいや と名乗った。
その瞬間 私はすぐにわかった。

「もしかして…テニス部ですか?」


私もテニス部だから 名前を聞いてすぐにわかった。
顔はよく知らなかったけど、西島麗矢とは、男子テニス部のキャプテンだ。
「正解っ!俺って有名なんだ!」

そうは、言ってないが。

「あ。あの、給食あとは自分でやるんでいいですよ」
わざわざ教室まで運んで来てくれた麗矢先輩には、ほんとに感謝だ。

「気にすんな。俺が勝手にやったことだらよ…って、俺も運ばねえと!」

走って先輩は、行ってしまった。
でも、手を降ってこちらを見ている先輩を見て、私は思った…





『恋』 しちゃったんだ。