この世界に居る以上、誰もがナンバー1を目指しているものだと思ってた。


人の足を引っ張り、蹴落とし、生きているんだと思ってた。


でも、ハナちゃんはただ子供と暮らしていくためにこの世界にいる。


そんなハナちゃんがあたしのこと「憧れ」だと言う。


あたしはそんな人間じゃないのに。


だから本当に思ったんだ。


ハナちゃんのことを育ててあげたいって。


それでもし、あたしがハナちゃんに敵わなかったら、きっぱりこの世界辞めようって。




ショッピングモールをグルグルと周り、お目当ての浴衣を買った。


そして休憩するために、ショッピングモールの中にあるカフェに立ち寄った。