休みになっていても、お客さまが来店すると言えばあたしは出勤する。


別に休みだからといって、することもないし。


「良かったら、一緒に浴衣選んでもらっても良いですか?」


その言葉に少し戸惑ったが、「うん」と答えた。


どうせ買いに行かなきゃいけないんだし。


「そろそろ、準備しないとお店始まっちゃいますね。じゃ、今日も1日頑張りましょう」


そう言うとハナちゃんは足早にスタッフルームの方に歩いて行った。


「頑張りましょう、、か」


あたしはこれ以上何を頑張れば良いのだろう。


上を目指していた時より、今の方があたしは空っぽな気がする。


それに追われることは思っていた以上に、キツイ。