どうして?


あたしはあのお店で価値がないということなんだろうか?


ふと、帰って来た時のことを思い出す。


隼人が口にした「えみ」と言う言葉を。


あたしじゃないナンバー1が出来れば、隼人も手を切りやすいってことか。


あたしがナンバー1になった時、隼人は言った。


「その場所に立ったからには、後戻りはできねぇ」と。


その言葉の意味を、今更わかった。


この地位に立てなくなったら、あたしはお店にすら居れないだ。


あたしは拳を握る。


「ハナちゃんのことはあたしがちゃんと面倒見ます」

「あぁ」

「けど、ハナちゃんはナンバー2にまでしか上がれません」


あたしの言葉に、隼人は眉を潜める。