結婚指輪をした、サラリーマン。


対した給料じゃないのに、必死にホストに貢ぐOL。


どうして、この街はこんなにも人で溢れているんだろう。


でも、もしこの街に人がいなくなったら、あたしはこれからどうやって生きているのだろうか?


そんな、アリもしないことを考える。


「何してる」


急に聞き覚えのある声に振り返る。


あたしは目の前の男の言葉を返すのを忘れる。


すると、丁度よく携帯が鳴る。


「もしもし」

「今、会社を出たところだ」


電話の相手は花田さんだった。


「お店の前でお待ちしてますね」


そう言い、電話を切った。


「、、、仕事なんで」


あたしはそれだけ目の前の男に言い、お店へと戻った。