あたしは隼人が言っていた、新しいお店のことを思い出す。


「莉奈、入るお店決めたの?」

「ううん」

「なら、うちに来ない?うちのお店、9月に新しいお店出すって言ってたから」

「未来が居るなら、行こうかな」


あたしはこれでよかったのだろうか。


せっかく辞めた莉奈のことを、またこの世界に導いてしまって。


とりあえず、莉奈と連絡先を交換した。


「ねぇ、莉奈?」

「うん?」

「本当に良いの?また、この世界に戻って来て」


自分から誘っておきながら、何を言っているのだろう。


「うん。人には、人それぞれ生きる場所があるみたいだから」


そう言う、莉奈が少しだけ大人に見えた。