「ミライ、準備出来たようだな」

「一応」


でも、あたしは何をすればいいのだろうか。


「こちら、今回の撮影の監督さん」


そう紹介された人は、伊東さんと同い年くらいの人。


「初めてなんだって?」

「はい。よろしくお願いします」

「伊東も何処で、こんな子拾ってくるんだか」

「緒方さんも是非、今度ご一緒しましょう」


そう言う、伊東さんのことをスルーし、あたしに撮影内容を説明する。


曲自体は失恋ソングで、付き合ってるカップルがお互いの為を思って別れてしまうというもの。


「じゃ、先に結城くんから撮影するから、君はこの曲でも来て置いて」


緒方さんは音楽プレーヤーをあたしに渡した。