保育園に着き、カナちゃんを引き取ってハナちゃんの家に戻る。


「ママのお友達?」


手を繋いで、隣を歩くカナちゃんが聞く。


笑った顔がとても、ハナちゃんに似ていて親子だなっと思った。


「そうだよ」

「お名前は?」

「み、、、ミライ」


未来と答えそうになったが、ハナちゃんが知ってるあたしは未来じゃない。


だから、あたしは「ミライ」と答えた。


「ミライって、ミライさんのこと?」

「あたしのこと、知ってるの?」

「ママね、カナにミライさんのお話してくれるの」


子供にどんな話をしてるんだよっと思った。


だってあたし達が居る世界は、胸を張って言える世界じゃない。