私はとっさに

「それはヤバイって。怒られちゃうよ」

と言った。

「だってこんなお屋敷みたいな家だよ?探索しないわけないじゃん!」


千夏は諦めきれてなかった。

千夏は、親友の
寺西 友夕(テラニシ ユユ)を
説得し始めた。

「ねえ友夕、あたし達だけでも行こう」

彼女は嫌そうな顔をしたが、
少し興味があるようで

「少しだけなら行こうよ。」

と言った。
彼女はよく、人の意見に流される。
そこが彼女の欠点だった。

「じゃああたし達は行ってくる!」

「気をつけろよ〜」

と言ってすぐ行ってしまった。


現在ここにいるのは

私と河津 愛(カワヅ アイ)の2人。
愛ちゃんは、泉さんの後ろの席の子。

だから仲良くなったのかもしれない。




それにしても泉さんが遅い。


何かあったのだろうか?



愛ちゃんも同じことを考えていたみたく

「ひかりちゃん、大丈夫?」
と声をかけていた。

泉さんは

「平気だよ!ただね、
なかなかお湯がわかなくって〜」

どうやら紅茶を作ってくれてるらしい。
適当にくつろいでて!と言われたので



「くつろいじゃおっか。」




と言った。

愛ちゃんも苦笑いをしながら


「そうだね。」



と言った。