早速軍医の手によって、そのワクチンがマットに投与される。

「これで大丈夫だ…彼の体内からナノマシンは消滅する」

「よかったじゃねぇか、マット!」

バン!と背中を叩く小暮。

マットも微かに笑みを浮かべる。

しかし。

「彼が助かった所で、もう手遅れかもしれない…」

「何?」

軍医の言葉に、小川は振り向いた。

「どういう事だ?」