鉄の救世主Ⅲ（くろがねのメシアⅢ）

「全てはナノマシン兵器完成の前段階…マット・エヴァーズマンJr.二等軍曹達には、その実験台として治験に協力した貰ったのだ」

「じゃあ、俺達が受けた武器密売組織の副官の捕縛という任務も…」

「ああ」

軍医は頷く。

「全ては実験の為の偽りだ」

「貴様っっっっ！」

またも軍医を射殺しようとするマットを、小川と小暮が止めた。

「放せ！コイツにモルモット扱いされたせいで、ステビンス達は！」

「私だってこんな真似したくはなかった！」

軍医は目を逸らして声を上げる。

「しかしこの実験は日本とアメリカの共同によるもの…『特殊秘匿保護法案』に守られている為、誰にも口外する事は出来なかったんだ」