鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)

その時だった。

「!?」

ディアボの後頭部が突然爆ぜるように鮮血を散らす。

9ミリパラベラム弾が命中したのだ。

無音で発射された弾丸に気付く筈もなく、ディアボは膝から落ち、そのままうつ伏せに倒れた。

「……」

目を凝らすゴースト。

通路の向こう側には、サプレッサー付きの自動拳銃M9を構えたジェフ、そしてマットがいた。

彼らもこの留置場の場所を突き止め、地下に下りて来ていたのだ。

「危なかったな」

ゴーストに歩み寄ってきて、呟くジェフ。

いつぞやはジェフとマットを評して、頼りない援軍などと皮肉を言った事もあったが。

「流石はデルタの隊員だな」

ゴーストは考えを改めていた。