鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)

(ディアボか…)

ゴーストは壁際から様子を窺う。

慈悲の欠片さえ持たない『兵器』であるディアボ。

見つかればその場で殺害されるか、捕虜にとられたとしても、まともな扱いはされないに違いない。

向きを変え、そのディアボが背を向けて歩いていくのを見計らって。

「!?」

ゴーストは背後から忍び寄り、ディアボの口を塞ぐと同時に後頭部からコンクリートの床に薙ぎ倒す!

如何にディアボといえど、CQCで引き倒されて後頭部を叩き割られては一溜まりもない。

周囲に感づかれる事なく、ゴーストは警備のディアボを仕留め、その遺体を物陰へと隠した。