マットだけがそういう症状に見舞われるのならば病気か何かという事も考えられるが、この場にいるスミスやシュミッド、ステビンス、戦死したギャレンタインの瞳孔まで赤く染まっている。

これはどういう事なのか。

こうしている間にも。

「!!」

外にいる戦術自衛隊からの発砲は続く。

階下で戦闘靴2型の足音。

戦術自衛隊の隊員達が、建物への突入を開始したらしい。

「おい!待て!」

窓際に姿を隠しながら、マットは下の戦術自衛隊に向かって叫ぶ。

「俺達はディアボじゃない!アメリカ陸軍第75レンジャー連隊所属のマット・エヴァーズマンJr.二等軍曹だ!フォート・ベニングに確認をとってもらえば分かる!」