「何だって?」

マットが身を乗り出す。

ゴーストから双眼鏡を借りて様子を見ると、確かに木箱の表示はナノマシンを表すものだった。

「こんな辺境の土地でナノマシン兵器を開発しているとはな…」

ジェフが言う。

既に放棄された軍事基地という見かけによらず、内部には最先端の設備が整えられているのかもしれない。

そして、ここで生み出されたナノマシン兵器やディアボが、世界中の紛争地帯やテロリストにばら撒かれ、火種を撒き散らす。

いわばここは、戦火の元凶ともいうべき場所なのかもしれない。