「まぁ尤も」

ゴーストがマット達の顔を見る。

「人に遭遇したらしたで、不法武装勢力である可能性もあるからな。迂闊に近づかない方が…」

言いかけた時だった。

ゴーストの隻眼が、遠く離れた車を見つける。

遮る物が何もない荒野である分、遠くから近づいてくるものも発見しやすい。

「隠れろ」

ゴーストが言う。

隠れる場所がない、といっても、周囲には背の低い草や地形の僅かな起伏もある。

ゴーストはその僅かな茂みを利用して、匍匐姿勢で身を隠した。

マットとジェフも同様に、地面の起伏を利用して身を潜める。