「普段はな」

肩越しにマットを見るゴースト。

「だが長く戦場生活を続けていると、アメリカ軍以外にも色んなコネができるもんだ。世界中の紛争地帯を渡り歩いているうちに顔見知りが増えて…俺はそういう連中を集めた私兵部隊を持っている」

「私兵部隊?」

驚くジェフ。

一傭兵が部隊を持っているとは。

「全員集めれば一個大隊(約600名)にはなる」

葉巻を口に咥え、火を点けるゴースト。

…まぁ考えてみれば不思議ではない。

19歳の頃から戦場で戦い続けているのだ。

その存在は、小川分隊以上、伝説と言ってもいい。

そんな傭兵の周りには、彼の名声や実力に惚れ込んだ同じ傭兵が集まっていたとしても何らおかしくはない。