いよいよ、マットとジェフが残っているオスカー型原子力潜水艦も傾き始めた。

爆発や炎上はしていないので原子炉の損傷はないが、このままでは共にニューヨーク湾の底に沈む事になる。

「しっかりしろ、マット」

マットの体を支えるジェフ。

「だ、大丈夫です…」

何とか自力で立つマットだが、このままこの水域から泳いで脱出は難しい。

潜水艦の水没に巻き込まれるかもしれない。

その時。

「ジェフ、マット!」

ローター音と共に、ヘリが二人の頭上に飛来した。

小川分隊を収容した大型ヘリ。

約束通り、小川達はマットとジェフを救出しに戻ってきたのだ。

「早く乗り移れ!」

ヘリからロープを下ろす小川。

こうしてマットとジェフは、何とか沈没寸前の潜水艦から脱出に成功したのである。