「ステビンスだと?」

ジェフも驚愕する。

任務と称してナノマシン兵器を投与され、全滅したマットのチョーク。

そのチョークのメンバーに、ステビンスという兵士がいた事をジェフも聞かされていたからだ。

「……」

無言のまま、ステビンスはヘリからオスカー型のデッキに降りる。

その眼は、血のような真紅。

「ステビンス!」

たまらずマットは叫ぶ!

「何でお前がここにいるっ?お前…ナノマシンでディアボ化されて敵に利用されているのかっ?」

だとしたら耐え難い事だ。

苦楽を共にしてきた戦友が、兵器と成り下がってテロの片棒を担がされているのか。

しかし。

「違うよマット」

ステビンスの真紅の眼は笑った。

「利用されてるんじゃない。俺は自らの意思でここにいるんだ、マット」