「どう思う?マット」

ステビンスが意見を促す。

マットもシュミッドの意見に賛成だった。

戦術自衛隊の情報の正確さは、マットも評価している。

半年前のコロンビアでのPMSCs(民間軍事会社)『ARMOUR社』の壊滅も、情報の正確さがあればこそだ。

その戦術自衛隊が、誤情報で動かされるとは考えにくい。

となると、あの一個中隊は何らかの情報を摑んでこの場に出動したと考えるのが妥当だ。

ならば一体、何の目的で?

「まさか…」

ステビンスが呟く。

「『俺達』を制圧するのが目的か?」