鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)

ジェフが一通りの装備を整える頃。

「遅くなりました」

一人の兵士が姿を見せた。

途端に上がる歓声、聞こえる指笛。

ソマリアから、マット・エヴァーズマンJr.二等軍曹が戻ってきたのだ。

「よく戻ってきてくれた、エヴァーズマンJr.二等軍曹」

今回の作戦の指揮を任されているスティールが、マットと握手を交わす。

マットもスティールも、同じ第75レンジャー連隊所属だ。

「はい、マット・エヴァーズマンJr.二等軍曹、再び第75レンジャー連隊に復帰します」

敬礼するマット。

「早速だがお前にも作戦に参加してもらう。帰国したばかりだが休む暇は与えてやれん、できるな?」

スティールの問いかけに。

「問題ありません」

マットははっきりと答えた。