一か八か、建物を出て突撃を敢行するしかないか。

小川が判断に迷っている時だった。

「……?」

ふと、空を見上げる。

遥か上空、大型の航空機が飛行する姿が見えた。

あれは。

「航空支援だ!本隊の航空支援が到着した!」

小川が隊員達に叫ぶ。

幸運にも、辺りが暗くなる前にテロ対策部隊の本隊、その航空機が助けに来たのだ。

あれAC-130Hガンシップだろうか。

敵の地上部隊やその支援部隊に対して強力かつ精密な攻撃を行う対地攻撃機だ。