「小川分隊長!」

HQと通信を試みていた麗華が声を上げる。

「HQと交信ができません!繋がりません!」

「繋がらない?」

小川は怪訝な顔をする。

戦闘が激しすぎて混線状態なのか?

或いはジャミングの類?

「まさか…俺達のチョークみたいにこの分隊もモルモットとして見捨てられたんじゃ…?」

手榴弾を投げ込まれた際の爆風と黒煙で顔を汚したマットが言うが。

「そりゃあないだろ、もうアメリカ軍も戦術自衛隊も協力を惜しまないって話だ、裏切り者なんてもういない!」

壁際から撃ち返しながら三浦が言った。