小川、小暮、それにナノマシン兵器を無力化したマットが続く。

「マット」

小川が振り向いてマットの顔を見た。

「お前はついて来なくていい。ナノマシンはもう無力化したんだ。これ以上お前が俺達に同行する理由はない筈だ。寧ろ行動を共にしていると、お前までフォートベニング基地侵入の嫌疑をかけられる事になる」

「……」

何も言わず、M16A2のグリップを握り締めるマット。

「急ぐんだろう?小川。早く行こう」

「…分からん奴だ」

言いつつも、危険を冒してまで同行してくれるマットを心強く思う小川。

「いくぞ!」

三人は医務室を駆け出していった。