昨日から付き合ってるよ、と恥ずかしがりもせずに言おうとしたが誰かの手でそれは呆気無く阻止された。


「むが!」

「付き合ってる訳ないでしょ、第一挨拶だけで出来てるわけないじゃん…」


「……だ、だよな」


一応、草食系の相沢くんから発せられる圧力で一気にクラスの気温は氷点下。私の体温も3度位下がった、と思う。


すると、相沢くんは自分の席へと戻って、何やらノートに書き始めた。

と、いつのまにやらガヤガヤザワザワと騒々しくなる皆。


友達も違うグループに行き、仲良くお喋りをしていた。うん、なんだこのアッサリクラス。



いや、まあ地味な私とあまり目立たない相沢くんの恋愛事情なんて誰も興味ないわな。そう、紺野くんとか橘先輩なら噂はすぐ広まっていったけど。


なんだか複雑。