相沢くんの一言が断る様に聞こえて、遂に涙がボロボロと零れた。

え、え!?と狼狽える相沢くんは本気で焦ってるみたいで。


「あー…一週間だけならいいよ…?」

「っ…ホント!?」

「う、うん?」


語尾のハテナマークが気になるが、涙はいつの間にか引っ込んでいた。


「あ、ごめん。僕帰るね、用事あるから」

「っえ、相沢く…」


相沢くんはいつの間にか走りだしていた。ガラ、と教室のドアが閉まる音が聞こえ、静かに廊下を走る音が聞こえた。


「……」


私結構、我儘だったよね。断られたら泣くわ挙句の果てにはお試しとか言うし。



「ふ、ふふ、」