――キーンコーンカーンコーン
予鈴がなる。
「じゃ、あみ、気分が悪くなったら保健室いくのよ?無理しないでね」
そういってまりえちゃんは自分の席についた。
数学の先生が入ってきて授業が始まった。
私は授業をぼーっと聞いていた。
さっきの事が頭に浮かぶ。
「あ」
そう言えば齋藤、隣にいるんだっ
まりえちゃんに癒されてて忘れてた…
私はバッと隣を見るとニコニコして齋藤くんが私を見ていた。
「何1人で百面相してるの?」
他の女の子ならキュンとくるだろう笑顔は私にとってはなんだか恐く感じる。
「ふっ、いつまでやってんの。」
普通に笑う齋藤のギャップに胸が高鳴る。
自分でも顔が赤くなるのが分かった。
齋藤くんに見られないように目を反らす。
「なぁ、耳赤いよ?」
――ガタッ
「~~なっ」
直球に指摘され思わず席を立った。
