「杏様、尚也様、美紀様こちらにいらしたのですか…」
「おっ! 佐藤じゃん。」
佐藤というのは、暗殺一家の使用人の1人です。
佐藤の他にも沢山の使用人がいる。
特に佐藤はあたし専属の使用人。
あたしだけじゃなくて兄さんや姉さんにも専属の使用人がいる。
別にあたし専属の使用人なんていらないのに…
「どうしたの? 佐藤」
あたしは佐藤に何しに来たのか聞くと…
「ご主人様が杏様をお呼びしています。」
「父さんが…あたしを?」
「はい、そうでごさいます。」
ご主人様というのはあたしの父さんの事。
父さんは暗殺が凄く上手い。
小さい頃は父さんの事憧れてた。
まぁそれは随分昔の話だけどね。
今は父さんの事は大嫌い。
あと、母さんも。
「分かった。すぐ行く」
あたしは佐藤にそう言うと、リビングに向かった。
リビングっていっても凄く広いんだけどね…。
「父さん。あたしに何か用?」
「そうだ。 杏、お前に新しい仕事をやる。
…だか今回の仕事は特殊だ。
お前には、尻崎学園に潜入してもらう」
……潜入??
「はぁ!?
父さんどういう意味なの!?」
バンッ!とあたしは机を両手で叩いた。
「そのままだ。
お前には尻崎学園に潜入してもらう。」
「潜入って…あたしは暗殺を仕事にしてるんだよ!?」
「そんな事知ってる。潜入って言ってもある人を暗殺するために杏に潜入してもらうんだ。
今回の仕事は…
尻崎学園の校長を殺ってほしい。と依頼がきた」
「だからってなんで尻崎学園に通わなくちゃならないの??」

