遠くを見つめる横顔は…相変わらずかっこよくて。


貴方を閉じ込めたいって思う感情を…。
誰も見つめないでと思う気持ちを…。




ぐっと、押し込める。






遥は言葉の強さを知ってるから。

言葉1つがどんなに大きな意味を持つかも…。



それはきっと――。


還奈さんと過ごしてきた日々を物語る事と同じ。







「俺は…。
恋をして無意味な事なんて1つもないと思ってる。

傷ついた分だけ成長するし、プラスになる事もたくさんあるよ…。」


遥の話す言葉が心の中に染み渡ってる。


それは時に嬉しくて…、残酷で…。



でも…、その言葉に何度も救われてきたんだ。
傷ついたりもしたけど、間違ってなかった。



遥の存在は杏奈にとって、こんなに大きくなってたんだね。


言葉の全てが響き渡るよ。




遥に言われると素直に聞き入れる事が出来る。

あんなにも弱気だった心が大きな物に変わっちゃうんだ…。