エスカレーターから来た詩衣と南が揃った所で目的のカラオケまで歩いた。
今日行く場所は詩衣が決めてくれて、春にクラスの親睦会として使った所。
普通カラオケ店で持ち込みは禁止なんだけどここは食べ物だけならOKだそうで…。お菓子とデザートをたくさん買いこんだ。
見た目は森の中にあるバンガローを意識した感じ。
廊下も部屋も太い丸太で囲われてて、ちょっとした別荘気分を味わえる所だった。
「クリスマスどうだった?」
カラオケに向かいながらクリスマスの話題になった時、あかりの首元に…、光る金属類が見えた。
「あーっ!!ちょっと凄いの発見した。それってもしかして…。」
詩衣に問い詰められて咄嗟に手で隠してたけど…。
逃げ場がないのがわかったのか、観念したように見せてくれた。
あかりの手の奥に見えたものは……
大きいリングと小さいリングが寄り添うように並んだシルバーネックレス。
スカートよりはパンツスタイル。女の子っぽい格好をしないあかりだけど…、そのネックレスはとても彼女に似合ってた。
琉晴があかりの事を考えながら選んだのがわかるよ。
2人が想い合ってるのがわかる。
あかりは…、恋をしてすっごく可愛くなったね。
照れたり、幸せそうな笑顔を見せたり。
そんな他の人には見せない気持ちを感じる事が出来て…嬉しい。
むくれたり喧嘩するのも、好きだからなんだよね。
恋をすると…、ここまで変われるって事なんだ。
いいな……。
やっぱり恋って…ステキ。
何度くじけそうになっても…。
泣きたくなる夜があっても。
こんな想いがあるから、恋をするのかな…。

