雨を避けながら入ったのは、チェーン店のカラオケ。 中に入ったら雨宿りに使う人が多くて、受け付けの周りが混雑してた。 開いた席に座って遥を見上げたら髪の先からポタポタ雫が落ちてくる。 右肩が…。 すっごい濡れてるよ。 杏奈を庇って濡れた右肩。 愛しくて… 苦しくて… 目を逸らした。 杏奈は…、気付きたくない。 この胸の音の理由…―。 知りたくないの。 だって、遥を独り占めしたくなるよ。 その髪に触れて…その腕で…。 抱きしめて貰いたくなるもん。 そんなのずるい。