* * *


「荷物こんだけ?。」


少ないあたしの荷物をみてつぶやく


「うん、少なすぎだね。」

親は父親しかいなくて
毎日毎日家に帰ると虐待
服や下着もそんなにかってもらえず


もちろん、高校はいかせてくれなくて


16歳のあたしは
ただアルバイトして喧嘩して

苦痛の日々に追われていた



そんなときに


「俺に出会ったわけね。」



くすくすと嬉しそうに彼は笑う


「ちょっと勝手に人の心のなかに入ってこないでよ。」

「顔にでてる君が悪い。」


「…うるさい。」


父親には一応いったけど返事すらなかった


「じゃあ、いまからいろいろ買いにいこっか。」


かいにいく?