青空広がれ

「・・・じゃぁ
　もし、玲に記憶が戻らなかったら？」

「・・・えっ？」

「もし、あの沢山の彼氏の一人を好きになったら？」

「でも、玲ちゃんは・・・」

「笑ってないと・・・
　壊れそうなんだよ」

「翔・・・」

「好きって気持ちをなしにしたいんだ。
　こんなことになるなら俺は・・・」

「だめだよ、翔。
　好きって気持ちを否定しないで」

「蒼空・・・
　俺、好きでいいのか？」

「なんでダメなの？」

「・・・」

「今の玲ちゃんには記憶がないわ・・・
　だから、あたしたちで取り戻しましょ？」

「おう・・・」

でも、それは玲ちゃんのためなの？

もぉ、分からない・・・