「どーだか。人のことを本気で好きになったことないから……」



そして、フッと悲しげに笑う神木直。



「なれる、きっと本気で人を好きになれる!」



「ふっ、あんた本当に変な女だな」



今度は、おかしそうに笑う神木直。



「あなたのほうこそね……」



「じゃ、またな」



そして、神木直は部屋から出て行った。その後ろ姿を見ると髪に寝癖がついてた。



「ぷっ、何あれ。神木直、あなたこそ変な人……」



でも、神木直のおかげで少しだけ気持ちが楽になったかも。
ほんのちょっぴりだけどね……。


……本当に変な人だなー。あんな人初めてだ。