「そっか、ならよかった!」 そして、直は思い切りニカって笑った。 「……でも、本当によかったの?だって、真子のこと好きなんでしょ?」 「今は、もう好きじゃないよ」 直は、真子のことが吹っ切れたのかすっきりした表情だった。 「完璧に吹っ切れたの?」 「前から吹っ切ってたよ。でも、もう過去を思い出しても悲しくなくなったから」 「そぅ……」 「じゃ、俺らも帰るか!」 そして、あたしたちは歩き出した。