それは、直に真子との過去の話を聞いて数日たった日のことだ。


その日は、珍しく和也と真子が一緒にいなかった。



「栞菜ちゃん」



1日の講義が終わって、あたしが帰ろうとしてたら真子に呼び止められた。



「なに?」



「少し話あるんだけど、いいかな?」



首を傾げて、少し上目遣いで聞かれた。



「別にいいけど……」



「ありがとー!」



きゃぴきゃぴと何だか性格を作ってる。直感的にそうかんじた。



「うん……」



真子はあたしに何の話があるのか、少し疑問に思った。



「なら、中庭いこー!」



そして、真子はあたしの腕を引っ張って歩き出した。